一般的にこういう、シミュレーション部分とアドベンチャー部分が混ざったゲームの場合、往々にしてシミュレーション部分が、単なる障害物となりがちです。自分も経験あるんですけど、イベントやHシーンを見るために、シミュレーション部分を我慢して嫌々プレイするという(笑)
そこで『花暦』では、「花園を作るために一生懸命努力する」というよりも「俺のおかげで荒れた花園がどんどん美しくなって楽しい」という雰囲気で、シミュレーション部分も気軽に楽しめるようにしたいですね。
そのためにはゲーム部分の難易度だけでなく、操作性やビジュアル表現など、総合的に楽しく遊べるようにいろいろ工夫しています。
また、「花園の繁栄」→「花の妖精の繁栄」→「花の妖精との親密度アップ」というように、花園を作らなければならない理由付けを、ヒロインたちに直接結びつけることによって、シミュレーション部分とアドベンチャー部分のつながりができるだけ自然に感じられるような流れにしています。
物語は、主人公と花の精との間のふれあいを描く純愛系のストーリーで、人間と花の精を対比させることによって、人間の良い部分、悪い部分を照らしていきます。
あらかじめ宣言しておきますけど、今回はどのヒロインともベストエンディングではハッピーエンドを迎えることができます。ただ、サイクのスタッフなので、すんなりと都合のいい話にはなりません。やはり、少々ひねくれた展開にはなってしまうでしょう(笑)。
いずれにしても、『青の扉 白の鍵』と同じように、生きることの苦しみをお互いが乗り越えていく、前向きな物語にしたいと思っています。
Hシーンについては、「純愛系だからおまけ程度」「純愛系だから1回でおしまい」といった形にならないよう、シナリオの流れやキャラクターのイメージを重視しつつも、その中でできる限り濃いものを目指していきます。
あと、前作『青の扉 白の鍵』で好評をいただいた操作性や機能、プログラムの安定性については、さらに磨きをかけ、シナリオやゲームシステムも含めてとにかく「心地よく遊べる」よう、パワーアップしていきたいですね。
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