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其の壱  其の弐

【音美】
 「んぁ……あ、あたしも……なんだか……」

音美は空いてる方の手で、浴衣の前をはだけはじめた。

【音美】
 「なんか……胸が苦しくて……せつなくて……」

甘酸っぱい吐息の香りが間近に迫ってくる。

【音美】
 「ほら……こんなにドキドキしてるの」

そういって、音美は俺の手を、みずからの左の乳房へ導いた。

【司颯】
 「――――――――――――!!」

むにゅっ。
その、とほうもなく柔らかい感触に、心臓を鷲掴みにされた。
まだ成熟していない、小さな胸なのに。
それなのに、驚くほど柔らかい。

音美の鼓動を確かめるどころじゃない。
俺自身の心臓がバクバクいってる。
喉もとまでせりあがって、口から飛び出しちまいそうだ。

俺は。
なにがしかの罪悪感を覚えながら、小さな乳房をゆっくり、ゆっくりと揉みしだいた。

――なにやってんだろう、俺。
ダチの妹と……夜中に、こんなことを……。

だが、考えてみたってはじまらない。
それに――そんなことを忘れさせるくらい、音美の乳房は揉み甲斐があった。
まだ未発達でボリュームがないのに、柔らかい。
それに、どうやらかなり敏感らしい。

【音美】
 「ひ……ぁんっ……だ、駄目だよぉ……そんな……乱暴にしちゃ……!」

音美がカン高いあえぎを洩らす。

【司颯】
 「ぅ……す、すまん……」

俺は乳房を揉む手の力をゆるめた。