【綾乃】
「きゃ!?」
春風らしい突風が吹いた。
屋上の下から巻き上げるような風が一瞬通過する。
その風が、華原先輩のスカートを。ふわりと。
そりゃあ見事に。
【綾乃】
「………〜〜っ」
スカートの中まで、こう思う存分、というか。
白いしなやかな足はおろか、下着のほうまで。
華原先輩を見ていた俺は当然それをばっちり見てしまったわけで。
【綾乃】
「ゃあ……〜〜っ」
華原先輩は真っ赤になってスカートを両手で押さえた。
そのまま俺を見上げる。
【綾乃】
「み、見えました……よね……」
【司颯】
「いえ、いえいえいえ、な、何も!」
この動揺ぶりでは見ましたと言っているようなものである。 |
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