僕等は今、確かに繋がっている。
この、手を繋いだだけでは味わえない一体感が、何よりの証拠だ。
【ナディア】
「……動いて、いいですよ」
【夏希】
「でも……」
【ナディア】
「動いた方が、男性は気持ちいいということくらい、私は心得ているのです」
【ナディア】
「私は……ナツキに、気持ちよくなってもらいたいです」
【夏希】
「ナディア……」
胸が、いっぱいになる。
ついさっき、激しい喪失の痛みを味わったばかりなのに。
僕に対して、そんなことを言ってくれる。
そのことに、感動すら覚える。
……それに対して、僕が応えるには。
彼女の優しさに、おもいっきり甘えることだ。
ゆっくりと、腰を動かす。
絡み付いていた彼女の中で、僅かによじれる。
【ナディア】
「ふ、ん……」
抜こうとするように、腰を引く。
そして、ゆっくりとまた、中に入れる。
【ナディア】
「はあ、あんっ!」
再び、引く。
【ナディア】
「ふあ……」
そして、入れる。
【ナディア】
「あっ!」
そうやって、何度か出し入れをする。
その度に、ナディアの口から声が漏れる。
まるで、空気を押し出しているように。
まるで、快楽を紡ぎ出しているように。
まるで、悦楽を醸し出しているように。
僕の動きに、彼女が呼応する。
僕の求めに、彼女が反応する。
【ナディア】
「はあ、ああ、あんっ! は、あ、あ、ああ!」
一つ一つの動作に、ナディアが反応する。
それは彼女の動きを支配しているという、征服欲にも似た感情を味わう。
もっと、彼女を奏でたい。
そんな気持ちが、僕の中で湧き起こる。
自分でも驚きだ。
時に単調にせずに、角度を変えて挿入してみる。
【ナディア】
「はぁんっ!」
その度に、新鮮な反応を見せてくれる。
それは男にとって、これ以上無い喜びだ。
ずん、ずんと、下から突き上げていく。
【ナディア】
「あんっ! ああんっ!」
【ナディア】
「も、もうちょっと、優しく……」
そうは言っているが、彼女の表情は拒んでいる風ではない。
それが身勝手な解釈かもしれないが、止めようがない。
快楽に囚われた僕は、もう止まらない。
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