ギャラリー
 
 
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前方、そして左右から襲い掛かって来た蟲を、ユーリアのナイフが一閃する。
その攻撃は鮮やか、かつ正確で、夢美には美しい三本の光が疾ったようにしか
見えなかった。

レン
 「なるほど。報告にあった以上の力のようですね」

ユーリア
 「――――――――――――――ッ!!」

再び放たれたレンの蟲を、ユーリアが事も無げに切り捨てる。
そのスピード、そして正確性は、明らかに普通の人間の領域を超えていた。
裂かれた蟲のカケラが道路に落ち、緑色の体液を広げていく。
まともに戦って勝てる相手でないことは、夢美にもすぐに分かった。

レン
 「……この蟲も通用しませんか」

何匹目かの蟲を放ったところで、レンが考え込むように呟いた。
傍で見ている分にはよく分からなかったが、幾つか種類の違う蟲を撃っていたらしい。

夢美
 「レ、レン……」

レン
 「仕方ありませんね。勝てない相手に、そう何匹も見せたくはないのですが……」

よく分からないことを呟いて、レンが新しい蟲筒を構える。
正面のユーリアを見据えたあと、今までと同じように蟲を放った。


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