物語が始まる前の「祈背島(いのせじま)」の補足を前回行いましたが、
今回は「神蛇家」と「九鬼家」の補足をさせていただきます。
神蛇家は、元を辿れば「神田家」から枝分かれした一族になります。
この神田家は代々、高松にて建設業を生業とし生活していましたが、
安土桃山時代に一度、一族のうちのひと組の兄妹が近親相姦を行ってしまう、
といったことがありました。
親族らは兄妹で愛し合ってしまった罰として、二人を海へと流します。
そして流れ着いたのが、祈背島でした。
二人は後に、この島でコウミガミを奉る神社の宮司となるのですが、
その際に「神蛇」姓を名乗るようになったことから、
「神田家」と「神蛇家」に分かれることとなりました。
また、時が経って江戸時代になると島は再び栄え、
旅人がやってくることも多くなります。
その中で自然と、「神蛇」姓を名乗って兄妹婚を重ねる巳重神社の一族と、
近親婚や流れ者との婚姻を選択し、別姓を名乗る一族とに分かれていきました。
続いて、九鬼家について。
九鬼家は宇佐に住まう一族で、祖先は蛇の化身といわれています。
表では商家として、裏では私娼窟を経営し、江戸時代まで財を築いていました。
ところが近代化の流れに乗れず、新天地として目をつけたのが祈背島でした。
この九鬼家が祈背島へと渡ってから、
島はかつてない程栄えることになるのですが、
まさかこれが総ての元凶になろうとは……
次回は主題歌などの音楽情報をご紹介いたします!