「……ん……んぅ……」

すぐ、本当にすぐ目の前にまで接近していた会長の顔
に驚き、さらに次なるアクションで、完全に言葉を失
った。


「……ふぅ。これにて罰終了、っと」

公博
「……あんた、何してんだ」

数秒、重ねていた唇を離して会長は一つ息を吐く。


「何って、見ての通り罰ゲーム実行」

公博
「罰ゲームって……」


「私みたいな人間に突然唇を奪われるなんて苦痛、罰
 ゲームでしかないだろう?」

会長は平静を装ってはいるが、どこか落ち着きの無さ
が隠れ切れていない。