さやか
「あそこで引いて、どうすんのよあの娘は……」

原因は分かってる。どっかの鈍感バカと、遠慮しぃバ
カ、二人のせい。

さやか
「所々、無理してるってのが垣間見えてるんだから、
  気付いてあげなさいよ」

ベッドの上にダイブする感じで身体をあずけ、私はつ
むじのことを呟き、考える。

本当は、公博と二人きりの方が、私なんか交えて行く
よりも、何倍も嬉しいくせに。

さやか
「バカよ、本当」

はぁ〜、と盛大な溜め息を一つ吐いて私は目を瞑る。