「あの女……。
カミラと交配すれば、強力な亜人種が産まれるはずだ」
カミラと交配すれば、強力な亜人種が産まれるはずだ」
モンスターたちが覇権を争い、修羅の地と化したラーフィス大陸。
強さこそが正義という土地では、種族を越えた戦争が日夜繰り広げられていた。
その中でも、グレーターオーガのガリスが率いる亜人種の軍勢はラーフィスでも一目を置かれる存在となっている。 しかし彼の力のみではラーフィスに覇を唱えるには足りず、数多くある強豪のひとつの域から脱するには未だ至っていない。
一方、ラーフィスに新たなる覇を唱える者が現れる。
その名はカミラ・リンデゴア――ドラゴンの力を秘めた亜人種の女性だ。
元々ラーフィス大陸には女性が少なく、快楽のために奪い合いに発展することも多い中、彼女は珍しく女性の身でありながら、あのガリスにも匹敵すると言われるほどの力を持っていた。
その噂を聞きつけたガリスはひとつ、こう呟いた……
「あの女……。カミラと交配すれば、強力な亜人種が産まれるはずだ」
カミラの肉体欲しさで彼女の軍に戦争を仕掛けたガリス軍。
勝負は拮抗したものの、戦争のキャリアの差は埋められず、とうとうカミラは彼女の宰相でもあった妖精のシウと共にガリス軍に捕らわれる。
敗れドラゴンの力を失ったカミラは、妖精でありながら高い知力を持つシウと共に、ガリスの強い亜人種を作る研究へと身を落とされてしまう事に……。
こうしてガリス軍による亜人種強化が推し進められるようになる。