全身から大量の汗を掻きながら、
由奈と静羽は下腹部に伝わる鈍痛に耐えていた。
彼女達の肛門には鉄製のフックが挿入されており、その反対側からは 太いロープが伸びている。
そして、そのロープの先には――――
――陽光を反射させているのはギロチンの刃。
真っ直ぐに落ちれば、それぞれの首を撥ねるだけの重量を持っている。
「ぐ、ぅ……ううぅぅっ……!」
由奈が歯を食いしばって、肛門に力を入れる。
今、彼女達は自らの尻の力だけで、
頭上のギロチンの落下を食い止めているのだ。
もしも、肛門からフックが外れてしまった場合、
ギロチンは容赦なく首を狙う。
それも自分の首ではなく、相手の首を狙う仕組みになっていた。
つまり、由奈の肛門からフックが外れた場合、
静羽の首がギロチンによって切断される。
そして、静羽の肛門からフックが外れた場合は、
由奈の首がギロチンで切断されることになるのだ。
「あ、あぁ、うっ……ぐぅっ……」
既に何時間も、二人はこの状態で放置されていた。
近くにいる吾妻は相変わらず天に向かって祈りを捧げているが、
そんなもの気にするだけの余裕はない。
とにかく相手を死なせないために、
二人は肛門に力を込め続けていた。