たまえ
「う、くあああぁあああぁぁ!?
っひ……あ、あぁああぁああぁあ!!」
所々――錆びた刃が、
抵抗すらも知らない彼女の乳房を剥ぎ取ってゆく。
――その、無慈悲でも在るが、或る意味で無邪気な欲に、
無為な魂は、死へと引き寄せられる。
これは――絶望か。
いや、その様な言葉を冠する程の感情は、与えられていず、
ただただ、鋭い苦痛だけを知覚するのみだ。
たまえ
「あ、あう……っ! くひぅうぅぅぅぅ!!
ひっ、ぎぁあぁああぁぁぁ!!」
鮮血と共に――或る意味で、
女性の象徴で在る乳房が、
ただの、柔らかな肉塊と化してゆく。
この身体は――魂の器にすらなれず、ただ、潰えて行くのみだ。
彼女が此処に居た――それすら、
やがて――忘れ去られてしまうだろう。